2014年4月5日土曜日

心得 第六 「不幸者は不義理者、武士の資格なし」

《武士という者は、親に対する孝行をどれほど尽くすかによって、その値打ちが決まるものである。たとえ、その知恵、才能が人に勝れ、弁舌さわやかで容貌がよくあろうとも親に対して不孝なものは、なんの用にも立ちはしないのである。

そのわけはといえば、武士道においては、本と末ということを知って、それに正しく対処することを大切に考えるからである。本末についての理解が浅くては、義理を知ることはできず、義理を知らぬものは武士とは言えない

さて、本末を知るということだが、親とは我が身の本であって、わが身は親の肉体の末である。ところが末であるところのわが身を第一に考える心があると、それが原因となって、親を粗末にあつかうようになるのである。これが本末を知らぬということなのだ。》


所謂、本末転倒していては正しく対処することは出来ないのである。親の教えを枝葉末節にまでまずは行き渡らせることが孝のはじめである。〈正〉という字は「一に止まる」と書く。本来あるべき姿、形を体現することに、武士の本分である〈孝〉ははじまる。

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