《主君のお側近く奉公する武士は、もし同僚の中で、主君に対し奉り非常な無礼を働いてご機嫌を損じ、万一お手討になるような者が出た場合には、ただちに取り押さえて、「もはや息絶えております。とどめは私に仰せ付けられますよう」と申し上げ、そのまま刺し殺すのである。もし、その者が傷を負って次の間へと行こうとするならば、直ちに組み倒して表の方へは行かせぬようにする。そこへご主人が来られて、「その者を放せ、斬る」と仰せある時は、「大切な罪人を放すわけには参りませぬ。私もろともお斬り下さい」と申し上げ、それでもなお放せと言われたならば、「最初の御太刀ひどく弱り、既に相果てております。とどめは私に仰せ付けられますように」と申し上げて、直ちに刺し殺し、二度とご主人のお手にかけるものではないということが、古来から言い伝えられている。しかしながら、一国一郡の大名ともなられる重いご身分の方が、お手討などということを軽々しくなさることは、千万にひとつもありえないことであるから、このようなことは後学のためになるとも思えない。ただし、武士道や歌道の修行においては、乞食袋のように何事をも身につけておくべきだというから、初心の武士の心得として申したまでである。》
《一国一郡の大名ともなられる重いご身分の方が、お手討などということを軽々しくなさることは、千万にひとつもありえない》としながらも、《武士道や歌道の修行においては、乞食袋のように何事をも身につけておくべきだ》としてお手討ちの場合の対処の仕方を説いている。
「お手討」自体、生ずることが、家の名折れである。家督、家徳が問題になる。
有る間敷き「お手討」によって、主の身が穢れることを防ぐのが臣下の務めである。
成敗と決断されたことを主に替り貫徹する。それが武士の務めという事である。
有る間敷き「お手討」によって、主の身が穢れることを防ぐのが臣下の務めである。
成敗と決断されたことを主に替り貫徹する。それが武士の務めという事である。
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