《もっとも、孔子の居られた時代にあっては、聚斂の臣と盜臣とは別々の存在であった。それだからこそ、聚斂の臣よりは盜臣・・・という御意見も出たのである。
ところが近頃になると、聚斂の臣として下々の人々が難儀迷惑するようなことばかりを工夫するかと思えば、一方では盜臣の行為をも行い、自分のお役の威光によって人々から重んじられるのを良いことに、さまざまな策略をめぐらして、何としてでも自分の手元に人のものをかき集めることを第一に考えて、身分不相応なぜいたくな暮らしをした上に、人には貯えることのできない金銀までもたくさんにためこんでいる。これは外でもない、表面では主君の御為につくすふりをしながら、実際には自分の自由になるようにと、さまざまな手段を弄してつくりあげた不義の富というものである。
これを名付けて聚斂、盜臣の二つを合わせた大賊と呼ぶのである。
この様な大罪人に対しては、どのような思い刑罰をもってのぞめばよいものか、判断に苦しむほどである。
以上のことを考えるならば、武士たる者は、たとえ神仏の御力にすがってなりとも、主君の御勝手向きのお役は仰せ付けられることがないようにと願うのが正しい道である。
ところが、もしそおにょうな役目の部署が空席にでもなっていれば、一度、勤めてみたいなどという気持ちを起こすものがあれば、これこそ武運のつきる前兆であって、泥仏が水遊びをするたとえの通り、身の程知らずの考えである。よくよく心に戒めるように。以上、武士道に初心の武士のための注意として申すものである。》
特集ワイド:狙われる?貧困層の若者 「経済的徴兵制」への懸念 - 毎日新聞
以前『貧困大国アメリカ』を読み、貧困ビジネスの存在を知った。
そこでは、次のような説明で、「愛国心」が調達できるとする。徴兵制度のない理想郷アメリカには多種多様な人々が集まる。その中には不法滞在者、浮浪者・経済的難民などが居る。そうした人々に社会復帰へのチャンスとして、その価値を証明するチャンスとして兵役を貸すのである。そうすれば、アメリカ社会への入国や復帰を願う人々から、相応の愛国心を取り付けることができるというのである。経済的困窮によって、愛国心を刈り取ろうというのである。
徴兵制廃止(1973)⇒経済的徴兵⇒不法移民対策⇒徴兵対策⇒素晴らしい愛国心?
こうしたビジネス機構を生み出すコーポラティズム、その背後にあるのは、貪欲という病であり、節操を欠いた、理不尽な論理・思考・志向である。これは、「税制の仕組み」と同じではないだろうか。
科学的志向で、「欲望」を原動力として、物質機械化する社会の収奪システムの構図は次のようなものと考えられる。

〈悦び〉は体を脱け出て言葉となり、〈説〉となって(節操が説となって実り、身の利となって現れる)〈税〉の根拠を明らかにする。鋭利にすればするほど、益々有利となり、力が益すのである。
それが資本主義の仕組みであると教えられている。
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